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「現場のプロが教えるWeb制作の最新常識」を読んで

日頃あまり日本語のWebの技術書を読むことがないのですが、監修はじめ執筆陣の名前をみて「どれどれどんなことが書いてあるのかな?、ウシシシ」と思ったので書店で購入しました。

現場のプロが教えるWeb制作の最新常識 知らないと困るWebデザインの新ルール

別に頼まれたわけでもないのですが、書評的なものを書いてみましょう。

「最新」って言葉は、非常に難しいものです。特にWebの業界においては、雑誌や書籍のように出版まである程度の時間を要するものは、内容がパチンコ攻略本みたいなことになりがちなんですよね、残念ながら。特に日本語圏においては、英語圏の情報がしばらくの時(はやくて半年〜長くて2年とか)を経て翻訳されたり、ようやっと日本語の情報として流れることも珍しくありません。

Web制作という仕事は、いろいろな肩書きを持ったさまざまな人が携わっているものです。何も急いで最先端の技術や知識を身につける必要はない仕事の方が多いかもしれません。ただ、多少は世の中の流れに目を配っていないと、これまで「常識」と思ってずっと続けてきたことが、いつの間にか「非常識」扱いされることもあります。たとえば同じ仕事をするにしても、「Aさんは昔ながらのやり方で1週間かかる」「Bさんは何か知らないけど3日で終わってる」ぐらいのことが起きることもあるわけで。

何か一緒に仕事をするとして、「あの技術仕様やツールで仕事を進めたいんだけど大丈夫?」っていちいちお伺いをたてて、合わせられる人たちでないと仕事がスムーズに進められない。それぐらい同じ業界で似たような仕事をしていても差がついてるのではないか?というのが実感としてあります。いちいち説明する時間をとったり、勉強しますって言われても、いやいやその時間で終わるかもしれないよ?と(笑)。つまり、より柔軟に臨機応変に対応できる人の方に仕事は流れ…といったことに…。

Webデザイナー、フロントエンドエンジニア、呼称はいろいろありますが、ここ数年でフロントエンドもなにも境界線が割と曖昧になってきている気がします。「ボクの仕事範囲じゃないから知らなくていい」が通じる組織や仕事のやり方ができる環境ならいいですが、ビジュアルの表現ひとつとってもさまざまな閲覧環境を考慮する必要が出てきています。これまでは後工程の方が頑張ったおかげで実装できたことも、これからは思ったようにならないかもしれないし。

さて余談はそれぐらいで本書の話。

自分の未来を考える取っかかりにも

まず、Chapter 1のトレンド系についてはせっかく書いてありますがほっときましょうか。トレンド系は流行廃りがありますし、「いまどきもうそんなのないよね?」みたいな話になりがちですから。また、何を良しとするかでその判断も変わってきますもんね。本書はChapter 2以降に、もし知らなかったら今のうちにアタマに入れといた方がよい内容が多分に含まれてるのではないか、と思います。

本書のページ数は160p(一般的な技術書が大体200p〜256p)。つまりちょっと薄い。しかしよくもまぁこのページ数でこれだけの内容を網羅しましたね、というぐらいに盛りだくさんの内容になってます。完全に何から何まで細かくというよりは、全体的な視点からこれから必要になりそうな知識や技術がちりばめられてます。人によっては、もう1歩踏み込まないと理解できないこともあるかもしれませんが、次に身につけたいスキルへの取っかかりとして読んでいただくのがいいのかもしれませんね。

Web制作に関する技術は、日々進化し続けています。最先端がすべてではありませんので、必ずしもついていく必要はないでしょう。ただ、インターネットを取り巻く環境含め、制作に用いる技術もツールもどんどん変化しているのが今です。それを知ってるか知らないかで仕事の時間に差がつくこともあります。これから先もWeb制作の仕事を続けるためにどういうことを押さえておくべきか、本書を読んで自分の将来を考えてみるのはいかがでしょうか?今なら在庫がありますよ。

現場のプロが教えるWeb制作の最新常識 知らないと困るWebデザインの新ルール

追伸: ひとつ書き忘れました。本書は現状の技術仕様や実装方法、制作ツールにフォーカスした内容かもしれません。しかし、結局のところWebに関わることはいろんなことがどんどん繋がっていくものだと思います。一見すると技術的なことに感じられるかもしれませんが、技術職でなかったとしても「実はそうではなかった、こう考えればもっと良くなるんだ」とか、つまりはそういうこと。何かひとつのことだけに注視してると気付かない、アレとコレを組み合わせて考えるといった脳みそが動かないんです。本書を読んで「わからない」ことがあったなら、それは自分が苦手とする部分が「わかる」ということでもありますから。大丈夫、読めば幅が拡がります。

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